愛しい人へと会いに行くため飛行機で獄中見舞い

飛行機を利用する時は、色々な目的があります。旅行はもちろん、帰省や出張などもありますよね。そして、大切な人に会うために乗ることもあるのです。

愛する人に会うために乗った飛行機の思い出は、忘れられないものになるでしょう。
今回は、そんな体験をしたＧさんの体験談をご紹介します。

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婚約者に会いに行くために

私の婚約者は、しょうもない罪のために捕まり、とうとう三回目で、網走刑務所へと移送が決まりました。

私は、彼に会いに行くために埼玉県から最北の網走刑務所へと飛びました。
何もかも初めてでした。

一人で普段遊びに行くこともない私は、網走刑務所までどうやっていけばよいのか、何もかも分かりませんでした。

けれども、獄中にいる彼から行き方やプランのたて方から色々と教えてもらい、旅費も一年でためて、年に一回面会をすることに決めたのです。面会をすることで互いを励まし、気遣い、そして愛を確かめあうために、、、。

お得で充実した旅行プランで彼の元へ

刑務所での面会は、一日でたった40分だけです。
それでも、本土にある普通の刑務所に比べれば、約30分も長いのです。
旅行期間は長くて5日間の時がありました。

梅雨があけるかあけないかの6月下旬で、一人分の旅行代金は、ANAダイナミックパッケージで約85000円で、かなりお得でした。
宿(ビジネスホテルで朝夕2食付)、往復航空券、旅行期間中自由に乗れるレンタカー付です。

良い時代になりました。
こういう全く旅行をしたこともない引きこもり女でも、旅行会社は低価格で充実のフライトプランを用意してくれるのです。

ちなみに私はじゃらんで、JALとANAのパックを比較して取りました。

乗り継ぎを1回して時間を取りましたが、やはり船や新幹線では半日かかるような距離を飛行機は片道、たったの3時間で私を送り、彼に毎年会わせてくれました。

人との繋がりを繋ぐための飛行機の旅

面会をいざしてみると、お互いに久し振りに会うので、私も彼も照れ笑いをしつつ、してほしい用件を沢山話したりして、なかなか感情を直ぐには出せないものでした。

けれども私が、触れられない手を伸ばしてみたり、彼の匂いを嗅ごうとしてみたり、楽しいことや今辛いことを思い切り、聞いて聞いてと甘えて話すと、穏やかな笑い声と優しい微笑みで慰められました。

旅行は、普通なら、色々と観光地を巡り、家族や仲間同士で楽しい時間を提供するものでしょう。
でも私の初めての一人旅で初乗りの飛行機は、そうではありませんでした。

愛しい人へと会いに行くため、人との繋がりを繋ぐため、想いを運んでくれるものとして、私には心に深く刻まれるものでした。