モスクワトランジットでの機体不具合に遭遇
トランジットとは、給油や機内食などの食料や水などを補給するために途中で空港に立ち寄ることです。
似ていると思われることでトランスファーがありますが、この場合には目的地までに空港に立ち寄って飛行機を乗り換えることを言います。
一度降りて再搭乗することを考えると似ていますが、大きな違いは同じ機体に乗るかどうかということです。
トランジットは基本的に最終目的まで同じ飛行機です。
ただし、最近では同じ航空会社の違う機体に乗り換える場合もトランジットと言われるケースもあるそうなので、注意が必要です。
そんなトランジット中にトラブルが発見されることもあります。
今回は、機体に不具合が見つかったという飛行機トラブルにあったSさんの体験談です。
ハネムーンでスペインへ
かなり前になりますが、新婚旅行でスペインに行ったときのことです。
成田から出発するツアーだったのですが、奇しくも新婚さんや年配のご夫婦での参加が多いツアーで、参加者みんながわきあいあいあいとした雰囲気で楽しい旅行となりました。
乗り換えの空港で思わぬアクシデント
8日間スペイン各地を満喫し、添乗員さんもいい方で、楽しい旅行となるところだったのですが、帰りの飛行機で事件は起きました。
復路はマドリード発モスクワ経由成田着でした。
免税店でお土産をたくさん買い込み、無事にマドリードを出発して、モスクワに到着。
トランジット待ちをしているとアナウンスが・・・
当機に不具合が見つかり、修理のためにしばらく待たねばならないとのこと。
そのため、モスクワ空港で足止めを食うことになりました。
めったにモスクワに降り立つことはないと思った私は、空港内をちょっと見てみたいし、お土産も買いたいと思い、足止めのがっかり感よりもわくわく感のほうが勝りました。
しかし待っていると、またアナウンスが!待合室から外に出ることは出来ないと言うのです。
空港内には出られると思っていたのですが、無理だとのこと。
これがモスクワなのだな~と諦めて待つことにしました。
文化の違い?年配者が床に座っていても平気な外国の若い子たち
待合室には限られた数の椅子しかなく、全員が座ることができません。
自分は椅子に座らず、立って待っていたのですが、外国人の若い方たちが椅子を占拠。
日本の年配者たちは諦めて床に座っていました。
日本では、年配者に席をゆずりましょうと子供のころから言われますから、若い子たちの行動にはびっくりです。しかし、言葉が通じないので、申し訳ないと思いつつも自分から声をかけることもできません。
堪りかねた添乗員さんが彼らに交渉し、日本の年配者が椅子に座ることができました。
こういうのも文化の違いなのでしょうか?
日本人の若い子なら、逆にバツが悪くて座っていられなかっただろうと思うと、小さい頃から席をゆずりましょうと教えられる日本の文化は良いものだとあらためて思いました。
ハラハラしたけれど、無事に帰国できました
2時間ほどが過ぎ、機体を交換しないとならないかもしれないとのアナウンスが入り、私たちは今夜をここで明かさないとならないのかと覚悟しました。
結局、機体の修理で飛び立つことが可能と判断され、再び機内に戻り、出発。
でも、機体を修理したと知っているため、不安でドキドキしました。
成田に無事到着したときには客室内全体から拍手が沸きあがりました。